今までマンガン電池を入れて使っていた機器が電池の寿命がきて電池交換しなければならない時、マンガン電池がなくて代用としてアルカリ電池を使ってよいかどうか、また、逆に
アルカリ電池を入れて使っていた機器が電池の寿命がきて電池交換しなければならない時、アルカリ電池がなくて代用としてマンガン電池を使ってよいかどうかについて、各々の電池の特徴なども交えてご紹介しています。
マンガン電池はアルカリ電池で代用可能?その逆は?
マンガン電池が適している機器にアルカリ電池で代用する場合
少ししか電流の流れない機器にアルカリ電池で代用した場合、基本的に、正常に動作はします。
しかし、数年間は電池交換する必要がなくなることが多くなり、その間に電池の耐用年数を超えてしまい、液漏れが起こってしまう場合があります。
マンガン電池の場合には、電池の耐用年数をむかえる前に大半が電池切れになります。
アルカリ電池が適している機器にマンガン電池で代用する場合
アルカリ電池が適している機器は大きな電流が流れます。
マンガン電池は内部抵抗がアルカリ電池より大きいので、大きな電流が流れると、電池内部での電圧降下が大きくなり、電池の端子電圧が低くなるため、機器によっては正常に動作しない場合があります。
マンガン電池とアルカリ電池の違い
マンガン電池もアルカリ電池も電圧は1.5V、大きさは同じです。
マンガン電池もアルカリ電池もプラス極、マイナス極、電解液の3つの要素から構成されており、これらの化学反応で電気を発生させています。
マンガン電池もアルカリ電池もプラス極には二酸化マンガン、マイナス極には亜鉛という同じ材料を使っていますが、アルカリ電池の方がマンガン電池より多くの量の材料を使用しています。
電解液はマンガン電池では、弱酸性の塩化亜鉛、または塩化アンモニウムが使われており、アルカリ電池では、強い化学反応が起こるアルカリ性の水酸化カリウムが使用されています。
アルカリ乾電池のアルカリは電解液にアルカリ性の電解液を使用しているところから来ています。
以上のように、アルカリ電池はマンガン電池より、大きな電流が流せるように、プラス極とマイナス極の材料の量を多くし、強い化学反応が起きる電解液を使用しています。
マンガン電池の特徴
・値段がアルカリ電池より低価格なので、マンガン電池に適した機器であれば、アルカリ電池を使用するより経済的です。
・大電流を必要とする機器には適していませんが、微弱な電流でよい機器には適しています。
・使っていない間に電圧が回復します。
・電池の電圧は、使用するにつれて次第に減少します。
・液漏れはアルカリ電池より少ないです。
アルカリ電池の特徴
アルカリ電池は、正式にはアルカリマンガン電池といいます。
・価格はマンガン電池より高いです。
・大電流で連続して使用する機器に適しています。
・電池の容量は、マンガン電池の2倍以上あります。電池の容量とは電池が蓄えることのできる電気の量のことです。
・電流を流し続けてもマンガン電池ほど電圧が減少しません。
・アルカリ性の電解液に使用しているため、腐食しやすく液漏れを起こしやすいです。
強いアルカリ性のため、素手で触ると怪我をすることがあり、目に入ると失明の恐れもあり、注意が必要です。
マンガン電池とアルカリ電池に適した機器
以下にマンガン電池とアルカリ電池に適した機器の例を記していますが、各々の取扱説明書で使用できる電池の種類を確認してください。
マンガン電池に適した機器
マンガン電池は、微弱な電流で、スイッチのオンオフが多い機器に適しています。
・掛け時計や置き時計
・テレビやエアコンなどのリモコン
・キッチンタイマー
アルカリ電池に適した機器
アルカリ電池は、大きな電流で連続使用するような機器に適しています。
・デジタルカメラ
・シェーバー
・電動歯ブラシ
・ワイヤレスマウス
・ICレコーダー
・ミュージックプレイヤー
・ストロボ
・懐中電灯
・携帯ラジオ
・ガスコンロ、石油ストーブの着火
・ミニ四駆などの乗り物系の電動おもちゃ
やってはいけない電池の使い方
一つの機器にマンガン電池とアルカリ電池を併用する
マンガン電池とアルカリ電池を混ぜて使うと、性能の低いマンガン乾電池が強制的に放電されて過放電状態になり、液もれを起こしたり、ガスが溜まって破裂することがあります。
新しい電池と古い電池を混ぜて使う
古い電池の容量が少なくなっているので先に寿命がきてしまい、新しい電池の容量がまだ残っていても全体として使える時間が短くなり、液漏れの原因となることがあります。
長期間使用しない機器の電池は抜いておく
扇風機のリモコンなど長期間使用しない機器の電池は、使わなくても電池が消耗するため、長期間使用しない場合には電池を抜いておきましょう。
いざ使おうとした時、電池の寿命がきていて場合によっては液漏れを起こす場合もあります。
以上、マンガン電池はアルカリ電池で代用可能かどうか、また、反対にアルカリ電池はマンガン電池で代用可能かどうかについてご紹介しました。